石ノ森作品がTシャツで蘇る million art Tシャツ Commentary

1967「ガイ・パンチシリーズ」

探偵ガイ・パンチが活躍するシリーズは「パンチデラックス」に1968年に連載された「ガイ・パンチ&アン・ドール」と、「平凡パンチ」で68年から69年にかけて連載された「ガイ・パンチ シリーズ」があります。どちらもセクシーで洒脱な大人向けのコメディアクションです。今回は「ガイ・パンチ シリーズ」第3話の扉絵を選んでみました。

1967「千の目先生

1968年「ティーンルック」に連載。何でも見通す千の目を持つといわれる教師・千草カオル(ちぐさ・かおる)。学校を舞台に繰り広げられるサイキック・ファンタジーのイラストを2点セレクトしました。どちらも画面の左側を見つめていますが、その目は果たして何を見ているのか考えさせられるイラストです。

1968「ブルーゾーン

1968年「少年サンデー」に連載。“ブルーゾーン”という別次元の侵略に抵抗していた父の遺志を継いだジュンの戦いを描いた伝奇SF作品です。四次元、円盤、霊体、妖怪などのモチーフが満載です。Tシャツに映えそうなサイケデリックな一枚を選びました。

1968「ワイルドキャット

悪のエスパー組織と戦うためにスカウトされた、山奥で暮らしていたセクシーな超能力者のネネ。コメディータッチでありながら、様々な超能力者、タイムトラベルやサイボーグなどが登場するハードSFな側面も持っています。1968年から69年にかけて「プレイコミック」で連載されました。猫の目からは刺激的なネネの姿が覗いています。

1968「サイケでリッコ」

「別冊プレイボーイ クレイジー」1968年No.2掲載。ヒッピーを思わせる主人公や、サマー・オブ・ラブの象徴ともいえる幻覚剤・LSD、当時大流行したボディペインティングといったアートなど、作品が描かれた時代を色濃く感じさせる全4ページの短編です。ちなみにこのセクシーな女性の名前は西家律子(さいけりつこ)。

1969「闇の嵐」

「週刊少年サンデー」で1969年に連載された時代劇サスペンス。ふたごであるために数奇な運命を辿ることになってしまった、鷲丸の修羅の道を描きます。物語の世界を描いた象徴的な一枚絵を選びました。

1969「リュウの道

「週刊少年マガジン」で1969年から70年にかけて連載。“リュウ三部作”の第一章で、連載時の時代背景やムードが色濃く反映されたハードなSFです。時間を超え、人類滅亡後の地球を舞台にしたリュウの冒険が描かれます。その重苦しい雰囲気を伝えるカラーイラストです。

1969「東洲斎写楽捕者帳之内 早春殺」

1970年「サンデー毎日別冊」に掲載。江戸時代の浮世絵師・写楽をモチーフに描かれた短編。生年没年いずれも不明で謎の多い写楽を、独自の解釈で人相書きの見廻り同心としています。口癖の「しゃらくせえ」が効いている1ページです。

1970「スカルマン

「週刊少年マガジン」に掲載された短編。主人公の神楽竜生は超能力を有し、両親を殺した犯人を追ってスカルマンとして暗躍します。肉親の仇打ちのために殺人を犯し、事件を起こし続けるスカルマン。夜の街に颯爽とマントをなびかせるダークヒーローのカラーイラストです。

1970「ボクのヰタセクスアリス」

1970年から「ヤングコミック」に掲載された、セクシャルな刺激のあるシリーズです。毎話、題字には趣向を変えたあしらいが施されているのですが、その中からSMを題材にした第2話の扉絵を選んでみました。

1971「アマゾンベビィ

1971年から72年にかけて「プレイコミック」で連載。アマゾンの奥地から連れてこられた不老不死のアマゾネス戦士のベビィを、世界中の軍隊や企業や金持ちが追いまわします。無垢で天真爛漫でセクシーな彼女の魅力がさく裂している作品です。伸びやかに這うセクシーなベビィの扉絵です。

1971「原始少年リュウ

1971年から72年にかけて「週刊少年チャンピオン」で連載。“リュウ三部作”の第二章で、人間に捨てられ猿人に育てられたリュウが恐竜・りゅうの王と戦いながら出生の秘密に迫る壮大な物語です。象徴的な扉絵を選んでみました。

1972「セクサドール

成人男性向けのちょっとアダルトな作品が描かれた「プレイコミック」の作品群の中でも、過激な作品と言えるかもしれません。主役のSEX専用アンドロイドは全編を通してほぼ裸で登場し、下ネタギャグの嵐なのに、最終回は少し切ない気持ちに。1972年から73年にかけて連載されました。インパクトあるイラストをぜひTシャツで。

1973「くノ一捕物帖恋縄緋鳥」

1973年「コミック&コミック」に連載。元くノ一の緋鳥が、古巣の忍び集団や幕府側の忍びらを相手に暗躍する捕物で、繰り広げられるくノ一の技は、ときにアダルトなものも。そこはかとなく色香が漂う、第11話「赤い鳥赤いなぜなぜ赤い 赤い実たべた」の扉絵です。

1974「G・Rナンバー5

1974年から「パワァコミック」に連載。瀕死の重傷を負いサイボーグとなったアキラは、変わり者の科学者や、異世界から逃走してきた美少女、ロボット、アンドロイドらと異次元世界侵略によるトラブルを解決すべく修繕屋(グループ・リペア=G・R)を結成します。009と同時期に描かれた、もう一つの“仲間たち”の物語。主人公のアキラと敵の影を象徴的に描いたカラーイラストです。

1974「星の子チョビン」

1974年「少女フレンド」で連載。トンカラ森に住む天の川ルリちゃんのもとに空から落ちてきた星の子・チョビン。星を追われ、大好きなママ上様と離れ離れになってしまったチョビンは、最初は横暴で「ありがとう」も知らない星の王子様でした。イラストは第1回のまさに空から降ってくるところです。

1974「星の伝説アガルタ」

1974年から「週刊少女コミック」に連載。少女マンガ誌に掲載された作品ながら、UFOやピラミッドの謎などを題材にしたSFストーリー。ピラミッドをイメージさせる三角と象徴的な光が配されたカラーイラストです。

1974「買厄懸場帖 九頭竜」

懸場帖とは置薬の得意先の情報を記した名簿です。薬を売って歩くと同時に、厄介事が記された懸場帖から厄を買って代わりに取り立てる男を描いたこの物語は、「ビッグコミック」で1974年から75年にかけて描かれました。石ノ森時代劇の“らしさ”を感じさせるシーンを選びました。

1975「さんだらぼっち

「ビッグコミック」で1975年から81年まで連載された人情時代劇。吉原を外から見守るようにおもちゃ屋で働くとんぼは、つけを取り立てる始末屋という裏の顔も持ちます。ふだんはおっとりしているようで、切れ味するどいのがとんぼ。そんな彼の魅力と情緒を感じさせるカラーイラストです。

1975「鉄面探偵ゲン

「酔いどれ探偵鉄面クロス」の続編として「週刊少年マガジン」他で1975年から76年にかけて連載された探偵物語。敵として出てくる様々なロボットも話を盛り上げてくれます。まなざしが印象的なゲンのカラーイラストです。