石ノ森作品がTシャツで蘇る million art Tシャツ Commentary

1962「にいちゃん戦車

1962年「週刊少年マガジン」連載。殺された兄の代わりにと父親が作ってくれた戦車で悪と戦う次郎少年の物語です。戦闘機や戦艦ではなく戦車という点が異色ですが、鉄の塊がときに本当に兄に見える印象深い作品ともいえます。インパクトあるタイトルもぜひ見せたくて選んだ扉絵です。

1963「あかんべぇ天使

1963年「なかよし」掲載。さまざまな人々が暮らすアパート「たおれ荘」。アパート立ち退きを迫られる人々と、みんなの人気者の幼いヤッコちゃん、そして物語の鍵となるヤッコちゃんが拾ってきた子犬が中心に描かれています。どことなく懐かしく温かみを感じる扉絵です。

1963「ゼロゼロ指令

1963年から64年「少年ブック」に連載されたSF作品です。二大国による冷戦時代、「00部隊」と呼ばれる日本の秘密情報員003号は、「ミサイル自動制御逆転装置」をめぐり秘密裏に与えられた任務を果たすため暗躍する…。鮮やかな彩色が目を引くイラストです。

1964「サイボーグ009

1964年から「週刊少年キング」他で連載。「サイボーグ009」のTシャツはこれまでにもたくさん発売されていますが、今回は連載初期のイラストから「サイボーグ戦士」と描かれた2点を選んでみました。

1964「さるとびエッちゃん

1964年から「週刊マーガレット」他で連載。国も宇宙も越えて飛び回る、動物や植物ともお話できる、そんな“おかしなおかしなおかしなあの子”のエッちゃん。作中でもたびたび触れられたテーマである地球環境につながる二つのイラストを、カラーとモノクロで1点ずつ選びました。

1964「貝がらの妖精」

1964年「なかよし」夏休み増刊号に掲載。家族で海岸の別荘を訪れたユミは、願いを叶えてくれるという言い伝えの“虹の巻貝”を見つけます。不思議な貝と、お母さんを亡くした少女の悲しみが交差する短編です。潮や貝をあしらった題字もかわいらしく、夏にぴったりです。

1965「気ンなるやつら

1965年から68年まで「月刊平凡」で連載された、マリッペと6ベエのラブコメ作品。掲載誌のトーンを意識してか、毎回マリッペのファッションが可愛く描かれているのもポイントです。

1965「マンガ家入門

1965年に秋田書店から発行。自身の経験を赤裸々に描き、自作「龍神沼」を教材としてコマやページごとに解説するなど、マンガ家になるためのハウツーを込めた一冊です。その表紙で使われた、キャラクターに囲まれた自画像をTシャツ柄にしてみました。

1961「ミュータント・サブ

1961年から「少女」や「週刊少年サンデー」他に掲載。超能力を持つ少年・サブが主人公のSFストーリーです。ミュータントとして生きるサブの孤独な心を感じさせるカラーイラストです。

1965「ロボット7

1965年から67年まで「こどもの光」連載。善悪の判断が出来ないロボット同士の戦いを、人間ドラマを交えて描いたアクション作品です。主役のセブンのクールな目元をTシャツに。

1965「おてんばバンザイ

1965年「なかよし」に掲載。幼少期から3回にわたり、同じ3人組により誘拐事件に巻き込まれる女性の物語です。性格はまさに“おてんば”で、単なる誘拐劇に終わらないところがミソ。扉絵に描かれている紳士の正体は、最後まで読んでみないとわかりません。

1966「佐武と市捕物控

1966年「縄と石捕物控」のタイトルで「少年サンデー」で連載開始。その後ビッグコミックに掲載誌を移し「佐武と市捕物控」として大人向けに連載されました。作品の見せ場でもある激しい斬り合いのシーンと、大きな花火を背景にしながら静謐な印象を与える市の絵を選びました。

1966「メゾンZ

1966年「少年」で連載。世界平和を守るスパイ組織「メゾン」の予備メンバー、メゾンZとなった少年・ケンジ。彼は兄や仲間たちとともに、世界に戦争をもたらす目的でつくられたスパイ団体「クロコダイル」に立ち向かいます。ギザギザに区切られたコマは、本編にもしばしば登場する本作独自のあしらいです。

1966「エスパイ」

1967年に「中一時代」で連載。悪徳スパイ撲滅組織「πナップル」日本支部員の五郎と八郎の活躍を描いたスパイアクションです。連載第1回の扉に、タイトルロゴを配しました。

1967「怪人同盟

1967年に「冒険王」で連載。意識を失っている間に超能力を身につけてしまった3人の少年が様々な難事件に挑んでいくサイキック・ミステリー。石ノ森SFのあらゆる要素がつまっています。連載時の扉絵をセレクトしました。

1967「奇人クラブ

1967年「週刊少年キング」掲載の短編。月から地球に逃げてきた魔物たちとそれを追う魔物の話で、そこに悲恋が加味されて切ないラブストーリーにもなっているのがポイントです。今回選んだのは、追う側の魔物・ガイの魔術シーン。見て楽しめる4コマです。

1967「章太郎のファンタジーワールドJUN」

1967年「COM」で連載。セリフがあまりないことや、斬新なコマ使いなどを特長に挙げられることが多い実験的な作品です。中でも時間の経過やイマジネーションの移り変わりを表している印象的なコマをピックアップしてみました。

1967「少年同盟

1966年「朝日小学生新聞」連載版よりも前に、1962年「少年」で連載されたオリジナル版の記念すべき第1話の扉絵を選びました。サブタイトルの「少年たちよ この旗のもとにあつまれ!」に心が熱くなります。

1967「009ノ1

「漫画アクション」で1967年から1970年にかけて連載された、初の青年雑誌向けマンガ。主人公ミレーヌ・ホフマンのセクシーなシーンも多く、毎話扉では色っぽい姿が描かれました。それらの中からカラーとモノクロ1点ずつ、Tシャツの季節に合いそうな絵を選びました。

1967「ドンキッコ

1967年から68年にかけて「少年ブック」や「りぼん」などで連載。チンチン電車に住む野生児のドンキッコとドンドンの凸凹コンビが巻き起こす騒動を描いたギャグマンガです。秋空の中歩くとんちんかんな彼らのカラーイラストです。