パラパラアニメ「マンガは萬画だ!」にアーティストがコラボした!!!
それは、偶然の出来事でした。
ある日の夜、音楽好きの石森プロのスタッフが、出来上がったパラパラアニメの音楽の音量をオフにしてチェックしていました。既存のピアノ楽曲もすごくよかったのですが、「もしこの映像に他の楽曲がのったらどんな風になるのかな、、、」という単純な興味からでした。スタッフは、色々なアーティストの楽曲に合わせながらチェックしてみたのですが、あるアーティストの楽曲にのせてみた時に、不思議な感覚を覚えたのです。
その楽曲は、UQiYOの「Ship’s feat.元ちとせ」でした。
パラパラアニメのストーリー展開とその楽曲の展開がびっくりするくらい、ピッタリだったのです。スタッフは、その楽曲に合わせて、何度も何度もパラパラアニメをみました。そして、自分のだけの感覚では信じられず、何も訳もわからない自分の奧さんにUQiYOの楽曲をのせたパラパラアニメをみせてみたのです。奥さんは、「映像と音楽がピッタリあっていて、、、感動した」と言って、涙を流していました。
「Ship’s feat.元ちとせ」は、UQiYO男性ボーカルのYuqiさんと女性ボーカルの元ちとせさんとのコラボレーション楽曲でした。そのスタッフは、男性の声を「石ノ森章太郎先生」に、女性の声を「お姉さん」にリンクさせて聴いていたのです。その楽曲を調べてみると、2016年1月20日にリリースされていて、権利関係も含め、どうなっているのか、、、全くわかりませんでした。スタッフは、早速アーティストサイドにアプローチして、「このパラパラアニメに楽曲を使用させて欲しい」とお願いしてみることにしました。
実際にアポイントを取って、楽曲をのせたパラパラアニメを見てもらいました。パラパラアニメとUQiYOの「Ship’s feat.元ちとせ」がすごくマッチしていると共感いただきました。
後日、連絡がありました。
そのアーティストは、シカゴ育ちのバイリンガルアーティストでした。幼少期の頃、マンガを描くことが大好きで、本屋で石ノ森章太郎先生のマンガ教本を買って勉強していました。石ノ森作品の大ファンで、お役に立てれるならと快諾いただきました。権利関係も無事にクリアして、パラパラアニメ “マンガは萬画だ”に、UQiYOの「Ship’s feat.元ちとせ」がコラボ楽曲として使用されることになりました。
今回、石森プロとして、たくさんの人にパラパラアニメ を観ていただきたく、そして改めて「石ノ森章太郎」を知っていただきたく、日本語以外に、9ヶ国語のテロップ翻訳をしました。現在、石森プロの公式YOUTUBEにて公開しています。
UQiYOの「Ship’s feat.元ちとせ」とコラボした「NEWパラパラアニメ 」をぜひご覧ください。
石ノ森章太郎 パラパラアニメ「マンガは“萬画”だ!」× UQiYO「Ship’s feat. 元ちとせ」
UQiYO talks about Shotaro
UQiYO
Vo/ComposerのYuqi、Dr/ PercussionのSimaのユニット。2010年より活動を開始。 2013年5月にアルバム「UQiYO」をリリース。評判が口コミで広がりその高い音楽性が話題を呼ぶ。 2016年1月には元ちとせをゲストに迎えた初のミニアルバム「Black Box」をリリース。 常に新しい試みを行う姿勢と作風は、国内外で活躍するクリエイターの共感を得て、多くの人々からも注目されてい る。2017年4月より新たな試みとしてSpotify、Apple Musicなど各サブスクリプションサービスにて 毎月新曲の発表を行い日本だけで なく、イギリス、ドイツ、フィンランドなどでプレイリストにUQiYOの楽曲が選ばれ、人気が広がっている。 この配信曲を集めたアルバム「Stones」(ストーンズ)を4月11日にリリースした。
公式サイト http://uqiyo.com/
Twitter https://mobile.twitter.com/uqiyo
元ちとせ
鹿児島県奄美大島出身。2002年に「ワダツミの木」でデビュー。ボーカリストとしてさまざまなステージでその唯一無二の歌声と存在感を示している。2015年、アルバム『平和元年』にて第57回日本レコード大賞『企画賞』を受賞。2017年、デビュー15周年を迎えた。
奄美大島に生活の拠点を置きながら、精力的な活動を行っている、日本を代表する女性シンガーの一人である。
パラパラアニメ制作者インタビュー
なぜパラパラアニメなのか?
サイボーグ009や仮面ライダー、キカイダーなどの作品を知っていても、石ノ森章太郎がどんな人物で、どんな漫画家人生だったのかを知る人は、ごく一部の方だと思います。作品やマンガに興味がある人にも無い人にも、気軽に数分で見ていただけるのはパラパラアニメだと思い、あえて石ノ森タッチの絵ではなく、女性やお子様にも見ていただけるような絵で制作いたしました。お父さんの反対、お姉さんが他界、高校卒業から大学進学、新聞記者、映画監督など夢描いていた未来ではなく漫画家としてやっていく事への悩み、海外渡航自由化前に観光客としてではなく記者として各出版社に前借りをして世界を見て回ったこと、海外での体験から国際的で各人の能力を結集してチームで闘うサイボーグ009を生み出すがなかなか出版社に認めてもらえなかったこと、漫画家として漫画を描くだけでなく、テレビ番組のキャラクターやヒーローを次々と生み出し、さらに本職の漫画でも、教育の分野までマンガの可能性を広げた石ノ森章太郎を知り、作品にも興味を持っていただけたら幸いです。
苦労した点や注意した点
絵については、かわいらしくなり過ぎないように注意しました。柔らかいイメージの中に強い意志が感じ取れるようにお願いしました。ストーリーについては、数分の中で感情移入していただけるように要点をまとめて入れ込むことに苦労し、脚本家さんと何度も話し合いました。音楽に関しても、感情を演出するにはとても大切と考えており、ピアノが良いと思っておりましたので、いくつかイメージとなるサンプルを作曲家さんと共有して、この作品用にオリジナルで作っていただきました。
パラパラアニメを通して伝えたいこと
石ノ森章太郎が亡くなって20年がたちます。数々のヒーローが生み出され、亡くなった後も石ノ森先生の意思を受け継ぎ、新たなヒーローがマンガ、アニメ、実写と様々な形で生み出されております。石ノ森先生の苦労や悲しみを乗り越えたストーリーをご覧になった後に、それぞれの方が目の前にある仕事や人間関係、目標や問題に向かって、一歩踏み出すきっかけになるといいなと思いストーリーを考えました。そして、これから先も石ノ森先生なら、この時代にどのようなヒーローを生み出すのか、それを考えながら、ヒーローだけでなくみなさまの感情を少しでも動かせるような物語を生み出していきたいと思っております。
今回の作品で一番気にしていた所
後半での009が走り回り、動いている部分を丁寧に気を配っていたと思います!
一番難しかった所
ときわ荘の仲間たちを似せて描くのが難しく苦戦しました。
ここがおススメ!
お姉さんが亡くなられてからの石ノ森青年が成長するシーンです。
今回の作品で一番気にしていた所
石ノ森先生の生涯をパラパラ漫画で描くにあたってどこまで漫画チックな表現を入れるか?というところを意識してストーリーを考えました。
全編漫画チックな表現にしてしまうとファンタジー要素が強くなり過ぎます。
伝えるところはきちんと伝えた上で漫画表現を入れる落としどころを常に気にしていました。
一番難しかった所
年代の表現です。
石ノ森先生が生きた時代や暮らしを想像するのが難しく、時代背景を映し切れていないシーンは何度も修正しました。
嘘や誇張は誤解を招きますし、難しかったです。