はじめに
2017年12月
2017年12月
『その人』は、僕が子供の頃から、決して子ども扱いせず、一人の人間として向き合い、何かあれば話を聞いてもらい、真摯に語りかけてくれました。僕が夢を描き、目指そうとする道に対しては一切反対をしませんでした。僕の少年時代に『その人』が一年に一度ほどの頻度で、言い続けてくれた言葉があります。「自分のやりたい事があれば、やりなさい。自分の好きな道を選びなさい。決して反対しないから―。ただ、その代わり、必ず自分で責任を取りなさい。大学までは面倒をみよう。だけど、大学を出たら、必ず一人で生きていきなさい」
2021年4月
萬画好きの方の中で、これほど有名な短編読み切り作品はないと思います。中には、この作品を石森章太郎の最高傑作と評する方がいるほど、非常にクオリティの高い作品です。これを、1961年に描いたというのですから驚きです。
2020年9月
有名な作品にも触れたいと思いますが、どちらかというと、余り知られていない作品の方を紹介したいという気持ちも強く持っております。特に短編作品は、よほど石森作品が好きな人以外は、全く触れる機会がないかと思いますので、今回も、そういう作品を紹介したいと思います。
2020年6月
役者も演技が歳を追うごとに変わっていくように、萬画家もそのタッチが変化していくようです。ちばてつや先生が、あるインタビューで「あの時描いた矢吹丈を、現在書けと言われても、全く同じタッチでは書けない」と言っておりました。
2019年12月
一つのテーマで描く短編集と違って、好き勝手に自分の描きたいテーマを縛られることなく、読切で発表できる場はさぞかし楽しかったのではないでしょうか。
2019年9月
役者の世界では、“動物と子供には敵わない”という言葉があります。どんなに名優が頑張っても、動物か子供が登場したら、全部食われてしまうという意味ですー
2018年2月
石森章太郎と言えば、『仮面ライダー』に代表されるヒーローものを連想される方が多いでしょう。
今こちらで、最初にヒーローものの作品の感想を書くのは、やはり『仮面ライダー』じゃないかとも思ったのですが、自分の趣向が、どちらかというと“反メジャー”なんですよ。映画でも、メジャー作品よりは、単館で上映しているようなアート系作品の良品を探すのが好きですし、演劇でも、大劇場の作品よりは、小劇場で作家性の強い作品を観るのが好きです。
僕ら夫婦の結婚式の仲人をお願いしたくらい、懇意にさせて頂いている元小学館の小西湧之助さん。以前もご紹介させて頂きましたが、石森のためにビックコミックを創刊させた方です。漫画誌の世界に初めて大人が読むための雑誌を創った、言わば、マンガ業界に革命を起こした方です。
俳優として、15歳から初舞台を踏み、梅沢武生、梅沢富美男、浜木綿子、藤田まこと、左とん平、渡瀬恒彦など、多くの先輩俳優に師事し、影響を受け修行も積む。現在、シリアスも演じられる個性派の喜劇俳優として認められている。他に、三遊亭圓窓に師事し、「三流亭舞大」という名前を貰い、高座経験も持つ落語の腕前はセミプロと評されるほど。その落語も披露し、連作短編集の構成で演じる 自身のひとり芝居は、その構成の妙と数名を演じ分ける 演者としての幅の広さに、高い評価を得ている。
20歳で旗揚げし、途中10年間の充電期間はあるものの、プロデュースユニット JOE Companyの演劇活動は、ライフワークとして現在も継続中である。
演劇プロデューサーとしての評価もさることながら、脚本、演出をし創作する その作品は、SF、ファンタジー、コメディ、ミステリー、サスペンス、ラブストーリーとジャンルにとらわれない、自身にしか描けない作風。
何処にでもある日常に、非日常が絡むユニークな発想に引き込まれ、喜劇性豊かなストーリーに笑い、人間が持つ普遍的なテーマに感動し、緻密に練りこまれた構成と大胆な演出で表現される独自の世界に熱中するフリークが急増中。創作者としての評価も、作品を発表する度に登りつめている。