幻魔大戦

幻魔大戦のストーリー

地球から380万光年のかなた、幻魔大王軍によってひとつの銀河の大連盟軍が壊滅しようとしていた。生き残りのエスパー・フロイは地球のプリンセス=ルーナにテレパシーで語りかけ、宇宙は幻魔という破滅と破壊を目的としている軍団によって滅びつつあることを伝えた。幻魔軍と戦うためには超能力によるしかなく、地球は未発達ながら強力な超能力を持つものがいるという。フロイによって地球へテレポートさせられた、異星のサイボーグ戦士ベガとともにルーナはエスパー探しを始める。

サイコキネシスの持ち主、東丈、テレポート能力の持ち主、サンボが見つかった。しかし、見つけたエスパーはみな精神的に未熟であり、幻魔と戦うための団結など出来そうもなかった。だが、フロイが地球を見つけたように、幻魔も地球を見つけ、先兵のちび幻魔たちを送り込んできた。準備ができぬままに否応なく戦いは始まった。

ルーナ、東丈、サンボ、ベガたちはひとつの戦いを乗り越えるごとに超能力を開花させ、精神的にも成長していった。

やがて、フロイも合流し、ルーナの強力なテレパシーで地球全員のエスパーに幻魔大戦への参加を促すメッセージを送った。続々と集まり続ける地球のエスパーたち。幻魔対地球エスパー戦団の戦いは激しさを増していくのだった。

先生のコメント

 幻魔大戦は、いわばSFロマンである。登場するのはすべて超能力者(エスパー)や超常的な力を持った連中ばかりだ。大宇宙の終末目ざして戦われるエスパー、幻魔、怪物(モンスター)、怪獣いり乱れての物語を、われわれ作者は新しい神話をつくるような意気ごみで、構想を練った。

 宇宙を破滅させるもの幻魔大王は、実は永劫の時の流れであり、それに戦いを挑む地球のエスパー戦団は、他ならぬ人類そのものである。勝ち目のあるなしは別として、エスパーたちは、どこまでも戦い続けなければならぬ運命をせおっているわけだ。(SUNDAY COMIC「幻魔大戦①」1968年刊より)

幻魔大戦の登場人物

幻魔大戦の登場人物

東丈

宇宙でも類を見ない強力なサイコキネシスの持ち主。だが精神的に未発達のため力を使いこなせていない。

東ミチ子

生前は発現しなかったが、強力な火炎能力の持ち主。弟の丈を気遣う意思が死後も残留思念となって丈を守る。

プリンセス=ルーナ

トランシルバニア王国の王女。テレパシーと予知能力の持ち主。

フロイ

幻魔軍との戦いに敗れた異星の超能力者。幻魔の手が伸びる前に地球のエスパーたちを目覚めさせようとする。

ベガ

異星のサイボーグ戦士。地球のエスパー戦隊を補助するためにフロイによって送り込まれた。

サンボ

テレポートの持ち主。