さんだらぼっちのストーリー
吉原大門の外のおもちゃ屋で働くとんぼは、店主が吉原(なか)で買ってくる“つけ”を取り立てる始末屋も請け負っている。付け馬たちが面倒さに手放したような“つけ”を根気とアイデアで取り立ててくる。
吉原とくれば男と女の情にかかわるものばかり、のんびりペースのとんぼには時として刺激が強すぎるようです。しかも店には出戻りの姉さん“お志摩”が色気をまきながら、とんぼの身を案じています。
竹とんぼなど小さな細工の得意なとんぼは、吉原の色と欲に絡んだ始末を、お志摩の色気にかき回されながら、ゆったりムードで解決していくのです。
ちなみに、タイトルの“さんだらぼっち”とは、米俵の閉じ口のこと。とんぼの髪をくくった頭がさんだらぼっちに似ているためである。